Insights / Drone Operations

ドローン運航を仕組みにする — 許可・手順・チェックリスト

飛ばせる人がいることと、飛ばし続けられる体制があることは別です。後者は手順の設計の問題になります。

知見 / ドローン運航を仕組みにする — 許可・手順・チェックリスト

属人化した運航は、担当者が抜けると止まる

点検業務にドローンを導入した組織が最初にぶつかるのは、機体の性能ではなく運航が特定の担当者に固着することです。許可の申請方法も、現場での可否判断も、その人の頭の中にしかない。異動や退職でそのまま停止します。

航空業界がこの問題に対して積み上げてきた答えが、チェックリストとSOP(標準作業手順)です。判断を人の記憶から手順書に移し、誰が担当しても同じ品質になるようにする。ドローン運航にもそのまま適用できます。

手順にすべき三つの層

運航を仕組みにするとき、扱う対象は次の三層に分かれます。手前から順に固めていくのが現実的です。

扱う内容固めないと起きること
制度機体登録、飛行許可・承認、飛行可能な空域の判断申請漏れで飛ばせない。法令違反のリスク
手順前日準備、出発前点検、離陸前確認、飛行中の監視担当者ごとに品質が揺れる。事故の再発防止が効かない
自動化自動飛行の経路設計、監視体制、異常時の介入自動に任せきりになり、異常時に誰も引き取れない

制度:登録と許可を先に通す

機体の登録、飛行許可・承認の申請、飛ばせる空域の確認は、順番を間違えると現地に着いてから飛ばせないことが判明します。撮影日程を組む前に済ませる工程です。

登録から許可申請、飛行可能な場所の判断までを順を追って確認するなら、登録から許可申請までの進め方が入口になります。申請先や地図、天候の確認先といった実務で毎回開くことになるサイトは、運航者向けのリンク集にまとまっています。

手順:チェックリストに落とす

飛行前の確認は、記憶ではなくリストで行います。航空機の運航で機長が離陸前に読み上げるのと同じで、「知っていること」と「その日確認したこと」は別物だからです

前日・出発前・離陸前・飛行中と、タイミングごとに確認項目を分けておくと運用が回ります。具体的な項目は飛行前チェックリストを雛形として使えます。

自動化:任せきりにしない設計

経路を事前に設定して自動で飛ばす運用に進むと、人の作業は操縦から監視に移ります。このとき設計すべきなのは自動飛行そのものより、異常が起きたときに誰がどう引き取るかです。単一障害点を作らない冗長性の考え方がここで効いてきます。

自動飛行を前提とした運航管理の組み立ては、自動飛行するドローンの運航管理で扱われています。